瓦別塗りかえ手順書(モニエル再塗装編)
こんにちは!
今回はモニエル再塗装編という事で話を進めていこうと思います。
さて、瓦別塗りかえ手順書(モニエル編)ではモニエル瓦について概要や見分け方、モニエル瓦の初回塗装時における注意点などついて書いていきました。
この記事はモニエル瓦の『再塗装編』と言う事で、2回目以降の塗り替えについて書いていきたいと思います。
今回の塗り替えでは前回塗装時の塗料が密着しておらず、かなり剥離が進行していました。
おそらく前回塗装時の洗浄不足による密着不良が一番の原因だと思われますが
前回の塗膜が水性系の塗料の可能性が高い事と、旧塗膜に大分膜厚がついている事も相まって今回の様な現状に至っていると判断しました。
こういう場合、本来ならば瓦の葺き替えを行うのが一番良いのですが、予算の関係で今回は塗装で対応する形をとりました。
写真を見て頂いた方が分かりやすい為、塗装前の画像から・・
アップです。
更にアップです。スラリー層が残っています。
棟瓦が一番剥離しています。
軽く引っ張るとめくれてしまいます。
この様な場合、前回の塗膜を剥離出来るだけ剥離してから塗り替えを行う必要があります。
①今回は太陽光発電が設置されていましたので、他業者さんに撤去してもらいました。
②スクレーパー等の手工具により、旧塗膜を剥離出来るだけ剥離します。
③その後剥離しきれなかった旧塗膜を高圧洗浄によって剥離しました。
・ここまでで約10人工。
作業中の画像です。
この様にバリバリと取れる部分もあります。
しかし、平瓦になると固くて取れない所が頻繁にあり、スクレーパーを一時間おきにサンダーで磨く必要がありました。
一人で一日大屋根全体の1/4程度しか進まず、まったく心が折れそうになります。
ケレン途中の状況です。
もう一枚
この後横樋に溜まった旧塗膜のゴミをキレイに清掃し、高圧洗浄を行いました。
今回は前回の塗料が水性塗料と言う事もあり、水谷塗料の『スラリー強化工法』で塗装を行いました。
上塗りに用いた塗料は水谷塗料の水系シリコン(バイエルンブラウン色)です。
・水谷ペイント株式会社「スラリー強化工法」
水谷ペイントHP ←別サイトへ移動します
太陽光の架台に錆止め塗料を塗布した後
スラリー強化プライマーを刷毛で塗布していきます。
塗布中・・・
塗料が流れるようにたっぷりと塗布していきます。
・たっぷりと塗料を塗布していくと横樋にプライマーが流れ込みますので、プライマー施工の際は横樋の養生を忘れずに行ってください。
タップリと塗布していきましょう。
プライマー塗布後、瓦全体が少し塗れ色になりました。
今回は水系シリコンをローラーと刷毛にて2回塗布すれば完了です。
因みに使用したローラーは、好川産業『マイクロキューブ18mm』で行いました。
全然、普通のウールローラーでも、同一商品の『ステラ』でも良いのですが、大体いつもこのローラーを使っています。
仕上がりです!
今回の様な施工では各塗装店によって旧塗膜剥離の工程が異なります。
あくまで当店の今回の施工限定として見て頂けたらと思います。
まずは、初回塗装をキッチリとした施工で行い、剥離等の不具合が起こらないようにしておく事が大切です。
ありがとうございました。